冬の茶臼岳を登る

2007.1.26




冬の茶臼岳は天候が非常に厳しく
安易な気持ちで登ってはいけないとご指摘を受けました。
普段は完全な冬山登山の装備で登る山だそうです。
運良く天候に恵まれた一日でしたが
ひとたび荒れはじめると大変危険な山だそうです。




ルナ家とごんごま家と一緒に知り合いの別荘を借りて冬の那須を遊んできた。
金曜から休みを取った我が家は茶臼岳を登ることにした。
ここ茶臼岳は気象の変化が激しいらしく夏でも「強風で山頂は登れなかった・・・」
という話をよく聞いていた。今日は快晴でしかも風がほとんどない。
無理はしないで行ける所まで行こうという気持ちで出発した。
リュックにスノーシューをくくりつけ出発だ!


大丸温泉に到着。
雪は少なめ。
「スノーシューはいらないよ・・・」
ってこれから茶臼に登るご夫婦に言われた。
AM9:50
出発!快晴、そして無風
こんな日は珍しいんだとか・・・
那須岳(茶臼岳)まで3Kmの案内板。
少し登ったら汗ばんできました。
時々、冬季閉鎖の
那須高原有料道路を横切る
寒さ対策はそれなりに準備してきたが
今日は暑い暑い・・・
アウターを脱ぎ、さらには
ダウンのインナージャケットもいらなくなった。
リュックの中は衣類でパンパンだ。
AM10:17
那須ロープウェイ乗り場に到着
冬季は運休なのです。
これに乗れれば山頂までは
アッという間なのに・・・
雪が深くなってきました。
いらないと言えばいらないが
スノーシューを履く。
雪が少なめだけど
グリップが効いて登りやすい。
「もっと、早く履けば良かった・・・」
登山カードを記入
この日は4組の登山者とすれ違った。
皆さん一様に今日の天気は珍しいと
言っていた。
AM10:56
大丸温泉を出発して一時間
那須岳登山口に到着。
ようやく本格的な登山道になる。





視界が開け朝日岳が目の前に迫る。





振り返れば眼下に那須の町並み





樹木がなくなりました。
那須岳の噴煙が青空に映えます。
山頂に向かうにしたがって減っていく雪の量。
再びスノーシューをリュックに背負う。
この辺りは強風と地熱のため
雪が付かないそうだ。





AM11:30
もうすぐ峰の茶屋(避難小屋)、
今日のお昼ご飯はインスタントラーメンです。
おなかがすきました。





今日は最高の冬山登山日和





雪の斜面を横切ります。





波のような雪の模様・・・





大自然のアートです。

 





峰の茶屋に到着、お楽しみの
温か〜いラーメンのお昼ご飯です。
さて、準備・・・
ん?ん?ん?無い・・・
ガスが無い・・・
大事なガスを忘れてきてしまいました。
がっくり肩を落としたお間抜け我が家・・・
しかたがないので持ち合わせの非常食を食べる。
お腹が空いたらスニッカーズ♪
なんて歌いながら・・・

  





峰の茶屋からの眺めです。
「素晴らしい〜〜〜!」





AM12:25、気を取り直して出発です。
峰の茶屋から見る茶臼岳の
迫力がすごいです。
左側に見える谷を通って山頂を目指します。





谷を通過中です。
岩に張り付いた霧氷が異様な景観を造り出す。
「地球上の景色じゃないな・・・」
一瞬雲が出てきた。
天気の急変が怖い。

 





本格的な冬山登山の景色。
今日は天気が安定していてラッキーだった。
いやいや、ラッキーは下山してから言うことにしよう・・・





見て見てこの景色!





気象条件さえ良ければそれほど苦しい山ではない。
しかし、安易に入ってはいけない山・・・
何度も口にしてしまうが今日は本当にラッキーだ!
あっという間に曇って、あっという間に雪が降り始め、
辺りが真っ白になり右も左も分からなくなってしまう危険すらある。





最後の急な上り坂です。
滑って転んだらちょっと怖いかな・・・

 





湿った空気が物体にぶつかり水分が冷えて固まり
成長していく霧氷、『エビのしっぽ』。
形がエビのしっぽに似ていることから
このような名前が付いたようです。
気象の厳しさを感じます。





写真では分かりづらいけど 地面の所々から蒸気が吹き上がっています。
その蒸気に手をかざすととても温かいのです。





鳥居を過ぎまもなく山頂。
すっかり雪がなくなりました。
黄色いペイントを頼りに進んでいきます。





PM1:10、登頂!
湧き上がっては消えていく霧、
360度の大展望、
感動の一瞬だった。





景色はいいけど、湧き上がる霧に
この場所が包み込まれてしまいそうで
ちょっと不安にもなる・・・

 





PM1:15、感動を胸に来た道を戻ります。
山頂滞在はわずか5分ほどだけどあまりのんびりしていられません。
天気の急変が怖いのです。
雪がある所は登山道が明瞭じゃないから
ひとたび吹雪けば道を失い迷いそうだ。
今日は本当に天気が良くてラッキーだった。
「ラッキーって言うのは下山してから・・・」
そう何度も言いながら歩いた今日の冬山登山。





帰り道も素晴らしい景色に何度も足を止める。

 





天気の急変?
一瞬、太陽が雲に隠れる。





PM1:47、ラーメンを食べ損ねた峰の茶屋に到着





この辺りは午後になると天気が崩れるということが
多いらしいが今日はずっと晴れ。
峰の茶屋直下の雪面を横切ります。





その雪面を見上げると・・・
なかなか見ることの出来ない冬の光景に感動!





半分以上は出番がなかったスノーシュー。
軽量とはいえ背負っていると肩にずしりと重いのです。





雪が多くなり再びスノーシューを履く。
下りは雪が少なくてもスノーシュー履いたほうが
断然に下りやすい。





ここまで来ればもう安心!





ロープウェイ乗り場近くの売店です。
売っていたら食べていただろう那須岳の岩清水で造るかき氷。
それほど暖かかった今日の茶臼岳。





PM15:05、大丸温泉に無事帰還。
天気に恵まれ本当にラッキーな茶臼岳登山だった。
登ってきた茶臼岳の方角を眺めながら
無事帰ってきた喜びが、
心の底からこみ上げてくるのでした。





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